「君から、動け。渋沢栄一に学ぶ『働く』とは何か」佐々木常夫【レビュー】

経済・社会

「君から、動け。渋沢栄一に学ぶ『働く』とは何か」を読んだ感想です。

著者:佐々木常夫
発行:2020年2月
発行所:幻冬社

読んでみて特に印象に残った部分とその感想を紹介していきます。

はじめに

渋沢栄一は新一万円札の顔として注目を浴びつつある。日本の資本主義の父とも称される偉大な人物。日本で初めて銀行を設立した。経済世界に「論語」を持ち込んだ。

確かに新一万円札に載る人として発表されて初めて知ったような気がしますが、何をした人か全く知りませんでした。この本の中には、渋沢栄一の人生についても詳しく書かれています。

資本主義の中心にあるのは欲の塊。これを律するための軸を「論語」で形成しようとした。

資本主義といえば、マルクス「資本論」の100分DE 名著の本のレビューも記事に書きました。こちらです。

「NHK 100分DE 名著 カール・マルクス『資本論』」【レビュー】
「NHK 100分DE 名著 カール・マルクス『資本論』」2021年1月のNHKテキストを読んだ感想です。


この☝︎本で、現在の資本主義社会は労働者や自然環境を犠牲にしながら目先の利益を求める仕組みであるというようなことが書かれていました。こちらの本にも同じようなことが書かれています。それを律するために「論語」を用いたそうです。私は「論語」について詳しく知らないですが、気になるので読み進めていきたいと思います。

第一章 「士魂商才」で仕事をせよ

道徳に基づかない経済は長続きしない。商売は「道徳」を根底に置け。利益を得ることと道徳を守ることをバランスよく保たなければならない。

これはやはり、利益だけを追い求めていてはダメということですね。消費者に悪影響が及ぶことが分かっているのに利益を求めて商売することや、消費者に何らかの害が及ぶ可能性があると考えられるものを商売することは道徳的にいけないと思います。でも、このような商売は現在行われています。たばこや発がん性が疑われる添加物が入っている食品などがその例だと思います。利益を重視し、道徳を軽視して両者のバランスが悪くなっていると感じます。

道徳を守ることは利益につながる。また、自分を幸せにする。これを徹底して初めて、ビジネスマンになれる。

道徳を守ることは本当に利益につながるんですかねぇ。そうでない場合もあるような気もしますが。これは消費者が道徳を守っている企業にお金を落とすなど意識することが必要になってくると思います。それを徹底して初めてビジネスマン。かっこいいですねぇ笑

心に「働く軸」を持たなければ、人は堕落する。
災いは得意な時に兆し、名声は苦悩から生まれる。
環境の変化に対応できる人が1番強い。
挫折は無駄ではない。

当たり前のように思える上記のような言葉が、渋沢栄一の経験をもとに書かれていて、心に響きました。

第二章 仕事は愉快にやれ

目の前の物事に対して、理想や思いを付け加えて実行していく。仕事を楽しんでいる人が1番伸びる。気持ち次第。

確かに、やらなければならないことやされられていることは、嫌々やってしまいがちです。ですが、こんな風にやりたいと思ったその思い通りに、やれるように努力してみたりすることで捗るしやる気も出るのかもしれません。

チャンスは準備して待ちながら、今だ!という時が来たら掴みにいくもの。環境や人などすべてが整うのを待つ。チャンスが訪れた時は「私なんて」とは思わない方がいい。自分はきっとできる、落ちたとしてもまた上がってくればいいくらいに考えればいい。

これは簡単なことではないと思います。でも確かにチャンスを待たずに無理矢理やるのは良くないこともあります。チャンスがきたら、飛び込む。これはいざ飛び込むとなると怖くなってしまいそうですが、考えすぎずとりあえずやってみるという感じがいいのかもしれないです。

振る舞いが機敏で忠実なら、人から信頼されて成功する。

確かに、もし振る舞い以外の部分が忠実でなかったとしても、忠実そうに見えることはあります。さらに例として、あまり中身がないことを話していても、堂々と話しているとすごいことを話しているように聞こえるということもあります。これと同じだと思います。逆に忠実な人が、振る舞いが適当になってしまっては忠実に見えません。振る舞いって大切ですね。

一つの行動の善し悪しで判断して人を切り捨ててはならない。

これは私も本当に最近感じているところです。たとえ、誰かと一部分で意見が対立したとしても、その人は「その部分ではそう考えているだけ」にすぎません。あくまで一部分です。それをその人全体のものとして広げて考えてしまうのは良くないと感じます。

第三章 人には満身の誠意を注げ

行動に移せていないだけで、心配したり助けになりたいという思いやりを、たいていの人は持ち合わせている。

これ本当ですか…。それだったらさまざまな問題を解決するにも希望が持てそうですが…。行動に移すのって本当に大変だと思います。そこをどうするかが難しいと思います。

良い習慣は才能を超える。

習慣ってめっちゃ大事だと思います。日常生活の中に組み込まれるものですからね。しかも習慣によって人生を変えることもできます。そう考えると、どんなことを習慣にするかってとても重要だと思います。

相手が感情的になるほど冷静になる。

これも大切ですね。怒られたりすると、自分も感情的になってしまうことも多いと思いますが、逆に冷静になると。難しそうですが、自分を客観的に見ることで、これをやってみたいと思います。

才能より観察眼。人は変わる。とにかく人を見よう。

人は変わるってことを頭に入れておくこともめっちゃ大切だと最近感じます。1日経っただけでも、その間に見聞きしたことや経験したことで考えが変わることもあります。私は小さい頃、考えが変化した人を見たときに「前言ってたことと違うじゃん。矛盾してるじゃん。」と思ったことがあります。でも、自分自身の考えがガラッと変わるのを経験したとき、それは心の狭い考え方だったと気づきました。人は変わります。そして人を見る。自分も含めて人を客観視することが大切だと感じます。

第四章 バランスを取れ

強い意志、聡明な知恵、情愛この3つをバランスよく併せ持って初めて、完全な常識人になれる。

バランスってめっちゃ大事だと思います。極端になりすぎない。私はこの中だと、強い意志を持つことが1番難しいことだと感じます。

悲観主義は気分のものであり、楽観主義は意志のものである/フランスの哲学者アラン
意志を強くすることは楽観主義者になるということ。

楽観的に物事を捉えられるようになることは、私の今年の目標です。それが意志を強くすることにもつながるなら、ますますその目標を達成できるようにしたいと思います。この哲学者の言葉を見て、大きな驚きと納得を感じました。

小さな仕事も粗末にしない。→成果が生まれて自信がつく。
細心と大胆の両方を持て。バランス。

どんなに小さなことでも、達成できたら達成感を感じ、自信をもつ。それを積み重ねていくことで大きなことにつながる。なるほど、自信がほしいので実践しようと思います。

第五章 成敗をもって英雄を論ずなかれ

習慣は自分の人格にも影響を及ぼす。悪いと知りながら改められないのは、自分に打ち克つ心が足りない証拠。寝る前に布団の中で1日を思い出し、反省考察する。

悪いと分かってはいてもやめられないことってあります。それを習慣として積み重ねていってしまうと、人格にもなり得ると。怖いですね…。寝る前に1日を思い出すことをやってみようと思います。

道徳に基づかなければ経済活動は長続きしないが、だからといって頭でっかちな理論を振りかざし、利益を得ることを否定してかかるのは愚かだ。物事はあくまで現実に基づいた筋道に沿って進めるべきであると述べている。

現在の資本主義社会で利益だけをを求め続けていては、労働者や自然環境が破壊されていくから、道徳をもっと重んじる必要があると思いましたが、利益を得ることを否定することは愚かだと。やはり現実的な視点が大事になりますかね。その場合、道徳を守りつつ利益を得るということになります。それですら、現実的なのかどうか疑問に思ってしまいます…。お金で人の心は動いてしまうことが多いですし…。

お金は大切にすべきものだが、よく集めてよく使って、経済活動の成長を促すことも心がけてほしい。だが、人を貶める軽蔑すべきものである。金銭に執着すべきではない。

これは、前回ブログ記事に書いたマルクスの「資本論」に書かれていたこととは違うようですね。そちらでは、「人間はモノや経済に振り回せられている」というようなことが書かれていました。でもこちらは、経済成長を促すことも心がけてほしいと。でも、お金には執着すべきではない。難しいですね…。これもバランスですかね。お金にとらわれすぎず、軽視しすぎず。私は、実用的なもの以外のものを消費することは控え、環境に配慮した企業などを中心にお金を落としていきたいと思っています。

人生最大の価値は信頼と尊敬。
成功や失敗などの価値観から脱し、超然と自立し、正しい道筋に沿って行動し続けるなら成功や失敗とはレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。価値ある人生とは、突き詰めれば自らの天命を知り、天命のために精一杯努力ができる人生ということなのかもしれない。

結局、1人で生きているわけではないですし、周りの目はやはり気になるので、確かに尊敬されたり信頼されたりする方がいいとは思います。そのためには、道徳に基づいて行動することがやはり重要なのではないかと思います。そして、成功や失敗という結果がすべてではないと確かに思います。ということは、自分がやることの中身やそれに対する姿勢が重要になると思います。楽しいことをやる、または楽しめるようにやるということが大切だと思いました。

最後に、この本全体を通して仕事や働き方に限らず、生き方を考える上で役に立つ本だと思いました。

アクションプラン

この本を読み終えて、学んだことを生かすためにアクションプランを作ったので、紹介します。
○今日から寝る前に布団の中で1日を思い出し、反省考察する。(私は布団に入ってからあまりすぐには眠れないので、やりやすくてら丁度いいアクションです笑)

○論語の本を探して読んでみる。(論語に興味が湧いたので読んでみようと思います)

○どんなに小さなことでも気持ちを入れてしっかりやって達成感を味わって自信につなげる。(自信がないので、小さいことも軽視せずしっかりやってみようと思います)

以上です。

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