東洋経済新報社 2005年11月 安部司著「みんな大好きな食品添加物 食品の裏側」のレビューです。
学べること
・食品添加物の良い点、悪い点
・大量に添加物が使われている食材の例
・原材料を見てもどんな添加物が入っているかわからない
・添加物表示がいらない商品の例
・一般的なサラリーマンのような生活の中で、1日で取る添加物の量
・味覚を崩壊させる添加物
・無果汁のジュースの作り方
・ぶどう糖果糖液糖の問題点
・食品添加物と上手に付き合う5つのポイント
・食育について
・買い物のときに必要な意識
大まかな内容

食品添加物は人体への害悪・毒性や食卓を崩壊させるというような面がある一方で、私たちは安さや便利さなど大きな恩恵を受けている。
例えば豆腐は、豆乳を「にがり(塩化マグネシウム)」という添加物で固めて作る。
どんな商品を選ぶかは消費者の自由だが、ある添加物は一括表示で良いという法律があったり、店内で製造・販売するものは添加物表示不要だったりするように、添加物の情報は十分に公開されていない。
また、添加物は単品使用のテストはされているが、複合の添加物を摂取したらどうなるかは分かっていない。
添加物を単純に拒否するのではなくどう付き合うのかを考えることが大切。
素朴な疑問をもってほしい。なんでこんなに綺麗なのか、なんでこんなに安いのか。
食育について。例えば牛と牛肉。子どもたちはその中間を知らずにいる。食肉処理は壮絶なもの。眠れなくなる、足が震えるような光景。人間は食欲を満たすためにここまでやるのかと驚愕するほど。そういう経緯があることを伝えなければならないと思う。
食べ物に触れさせることが大切なのではないか。親が変われば子どもも変わる。このままでは日本の食文化は滅ぶ。
感想

作者が食品添加物の専門商社で働いていたということで、説得力がありました。
わかりやすく、読みやすかったです。
無添加のハムと、一般的なハムというように、添加物一覧がわかりやすく載っています。
私はこの本を読む前、「添加物は悪いもの」というイメージがありました。しかし、悪い面だけでなく良い面もあることがわかりました。
良い面があるから、多くの食品に使われているわけですよね…。
長持ちさせたり、固めたりと、その恩恵は非常に大きいと思いました。
特に、豆腐のにがりが添加物だとは知りませんでした!
しかし、やはり悪い面も大きいと感じます。
添加物を複数同時に摂取したときの安全性がわからないのに、こんなにもいろいろな添加物が入っている商品が大量に出回っていることには驚きました。
みんなも食べているから大丈夫でしょ!と思っていましたが、怖くなりました。
知らないことほど怖いものなくない!?って思いました。
また、自然の味だと思い込んで飲んでいるものが、実は添加物の味ということも少なくないとのことだったので、それも怖いと思いました。
例えば無果汁のオレンジジュースは、もはやオレンジジュースではなくて、オレンジジュース風の添加物ジュースじゃないかと思いました。
そして、「一括表示」なんてあるの!?って思いました。
それでは表示されているようでされていませんよね…。
消費者が体に入れるものの情報だし、しかも危険性が全くないとは言えないものなのに、消費者が知ることが難しいってどういうこと?って思いました。
それでも成り立つんですね、社会は。それだけ、多くの消費者は自分の体内に取り入れるものの情報に興味がないということですかね…。価格が安ければいいという感じですかね…。
この本を読んで、やっぱり私はできるだけ添加物の摂取を最小限にしたいと思いました。
健康でいたいからです。自然の味を忘れてしまったり、美味しくなく感じてしまったりするのもイヤです。
ってか普通にいろいろな食材安すぎますよね。
家庭菜園を去年、初めてやってみて思いましたが、食べ物を作るのって大変ですよね。それなのにスーパーの食材は激安のものばかり。なぜなのか、疑問を持つようにしたいです。
食育の大切さもわかりました。
私たちと同じように、顔をもっていて家族がいる動物を殺していただいているわけです。その過程を学ぶことは本当に大切だと思います。
食に関するさまざまなこと、特に食品添加物のことについて学ぶことができました。
食品を買うときはしっかり食品表示を見たり、疑問をもったりしようと思います。
あなたはどうしますか?
この本気になる!って思った方はぜひ読んでみてください
読みやすいです。
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